中学受験は、まだ小学生の子どもの受験ということで、親も二人三脚でいっしょにがんばっているご家庭が多いですよね。
受験に向かって、子どもも親も長い時間をかけてきた分、合格したときの喜びは格別ですが、不合格のときのショックはとても大きいんじゃないかなと思います。
わが家では、まさかの全落ち寸前の経験をしましたので、そんなとき親はどんな対応をとるのがおすすめか?その後、子どもが中学受験をどうとらえていたかについてもご紹介したいと思います。
もちろん合格してくれるのが一番いいのですが、予め心の準備をしておくことで、万が一の結果にも落ち着いて対処できると思いますので、ご参考にしていただければ幸いです。
A判定でもまさかの不合格!の体験談
よく「受験は水物」といいますが、受験は一発勝負!
成績のよいあの子がなぜ落ちたの?ということもあれば、下のクラスからパッと合格する場合もあります。
そう、これは一般論として、よく言われていることですよね。
もちろん頭ではわかっていましたが、母としては、自分の子どもは、きっと実力を発揮して順当な結果を出してくれる!と信じていたんですよね~
まさかの事態が起きるまでは…!
ここからは、うちの子の体験談に少しお付き合いくださいね。
受験校選びは、塾の先生ともよく相談して、慎重に行いました。
3年間もがんばって来たのだから、地元の公立中学ではなく、受験した学校に通いたい!と本人が希望していたので、どこかには絶対合格するように難易度を考慮して選んだはず!でした。
それなのに…まさかの結果は!!
1日目の第一志望校は、5分5分でしたので、不合格でも仕方がない。
でも、A判定だった学校も含め、結局、最初に選んでいた5校は全落ちだったのです!
塾の先生も「こんなはずでは…申し訳ありません」と謝るばかり。
途中で急遽1校、予定外の「ここなら絶対大丈夫」と先生がおすすめの学校を追加して、前日に願書を出し、過去問もその時購入して受験した、その1校だけに合格したのでした。
エーン、そんなことがあるんだね
当時のわたしのショックは今でも覚えているほどです。
こんなに落ちるのは珍しいとしても、全ての学校に合格するお子さんは珍しかったので、不合格を経験される方は多いのではないでしょうか。
成績順の隣の席に座っていたお友達は、いっしょに目指していた第一志望校に合格しているのに…どうして我が子は第一志望どころかこんな結果に?
しばし放心状態でしたが、少し冷静になってみると、一番残念なのは本人のはずです。
親子共にその不合格がそれほどショックじゃない場合はいいのですが、問題はとてもショックだったとき、親はどんな対応を取るのがいいのでしょう?
希望通りの結果にならなくても、中学受験を後悔で終わらせないためには、子どもに対して親はどんな対応をとるのがおすすめか?わたしの経験からお伝えしたいと思います。
子どもが立ち直れない本当の理由は?
受験が終わった後、不合格を経験したいろいろなお子さんやお母さんと接する機会があり、はっきり感じたことがあります。
それは、多くの場合、親の態度と子どもの気の持ちようは関係している、つまり、親が喜んでいるか、がっかりしてるかは子どもの気持ちに大きく影響する、ということでした。
もし、お子さんが立ち直れないほどのショックを受けているとしたら?親が強くショックを受けていることが伝わっていませんか?
例えば、全落ちして結局地元の公立校に通うことになっても、受験後、学校で元気に明るく過ごしているお子さんがいました。
その子のお母さんは、「ご縁がなかったのね~、また高校受験でがんばるわ」と明るく笑顔で、さっぱりと気持ちを切り替えていると話していました。
一方、合格した学校が少し不本意だと自信を失っているような元気のないお子さんもいましたが、お母さんにお会いすると、とても残念そうに、何か他に出来ることがあったのではと後悔している様子で、お母さんも元気がなかったのでした。
子どもを見ていると、子ども自身の「落ちちゃった」というショックは多くの場合、その時期の一時的なもののように思います。
それより、親ががっかりしているか、それとも、大して気にしていない(ように見える)か?という親の気持ちを敏感に察して、気持ちが変わるんじゃないかなと感じることが多かったです。
不合格のときの励まし方は?
中学受験は親子二人三脚と言われるくらい、長い間いっしょにがんばってきて、不合格にがっかりしない親はいませんよね。
わたしも、自分自身サポートをがんばり応援していたので、あまりに残念な結果はかわいそうで、子どものいないところで涙が止まらなかったりしました。
不合格は正直とっても残念!
でも、どんなに受け入れ難く、簡単には気持ちの整理ができないような結果だったとしても、その事実は変わりません。
ふと我にかえって考えたのが、子どもの気持ちでした。
一生懸命気持ちを切り替えて、こちらから元気に明るい言葉をかけると、あっという間にけろっと明るくなり、わたしよりずっと早く立ち直っていたんです。
1校でも合格してよかった!合格した学校に行くよと、進学を楽しみにして♪
まだ自分の意見や考え方がはっきり固まっていない子どもにとって、親の存在はきっと絶大で、ある出来事についての親の考え方、受け止め方が、子どもの気持ちや考え方をかなり左右するのでは?
子どもにとっては、試験の結果の合否より、その結果を親がどう受け止めているか?の方が大切なのかもしれない…
一番身近な親に認めてもらえることが、きっと一番うれしく大切で、自尊心が満たされることなんじゃないかな、と思い至ったんです。
不合格という1つの事実があったとしても…
親ががっかりしているのか、がんばったことを認めてくれているのかによって、子どもの気持ちの負担は大きく変わるんじゃないかと感じています。
ですから、不合格はダメなことなの?と不安になっている子どもに対して、失敗ではないし努力してきたことはムダではなかった!と安心させてあげることが、きっと何よりの励ましになりますよ。
とにかく子どもの前では、
不合格も含めて受験をがんばってよかった!全部ひっくるめてよい経験をしたねと、
折角がんばった中学受験を肯定して、中学進学をいっしょに楽しみにするという態度が大切なんじゃないかなと思っています。
落ち込む子供に私がやってよかったと感じた3つの対応とは?
それでは具体的に、志望校に不合格だった場合でも、子どもが受験を前向きにとらえてよい経験だったと思えるためには、親はどのような対応をとればいいのか?をまとめたいと思います。
受験前の声かけ
まず、受験校はどの学校のこともほめておくことをおすすめします。
受験するからには、どの学校へも行く可能性がゼロではありませんよね?
逆に言えば、絶対行かない学校は、なるべく受けないようにして、「滑り止め」という言葉は使わないようにしていました。
どの学校のことも、いい面をほめておけば、強く希望していた訳ではない学校への進学が決まったときでも、肯定的に受け止められると思います。
先輩ママにお子様の学校の話を聞いたときにも、通わせている学校のことを悪く言う方はほとんどいなくて、皆さん「いい学校ですよ」といい面を語られます。本当は良いところ・悪いところの両方のお話をお聞きしたいのが本音だったんですけどね(笑)
やはり、自分のお子さんが通われている学校を悪くは言いたくないというお気持ちだと思いますが、自分の子どもの受験校を子どもと話すときにも、この態度で肯定しておけば、きっと楽しく通えますよね。
がんばった子どもへかける言葉は?
小学生の子どもの受験を経験して感じたことは、試験を受けるときの精神状態がかなり結果に影響したのではないか?ということです。
受験が終わった後知ったのですが、うちのこどもは、夫の言動から、滑り止めの学校に受かっても行かせてもらえないかもしれない、とか、学習塾にたくさんお金がかかったのに、結果が悪いと叱られるのではないかという不安を持っていたようなんです。
試験が近づくにつれ、模試の結果が下がっていき、サボっているわけでもないのに何故だろう?と不思議でしたが、きっと自信を失っていたのではないかと申し訳ない思いでした。
周りをみても、親がプレッシャーをかけたりせず、前向きな声がけをして、あっけらかんと受験したようなお友達の方が、良い結果が出ていたと思います。
試験の結果には、その日の体調や精神状態、問題の運など、様々な要因が関係していて、がんばったからといって思い通りなるものではないですよね。つまり、もう自分の手を離れてしまったもの。
受からなくてもご縁がなかったから!くらいに割り切って、試験を受ける前も受けた後も、試験の結果に関わらず努力してきこたことが宝物だと声かけをして、
身に着けた知識も、がんばった気持ちも無駄になることは何もないよと伝えてあげたら、受験のストレスが軽減されるんじゃないかなと思います。
もし途中であきらめていたら、後悔が残ったり、またあきらめる…をくり返してしまっていたかもしれません。
結果がたとえ望む通りじゃなくても、目標に向かって最後までがんばった経験は、きっと一つの自信となって、今、我が子も新たな目標へ努力する原動力になっているようですよ。
受験に失敗したけど成功した人の話
大人になって活躍した偉人でも、上手くいかないことを経験していたり、なりたいものをあきらめたりしたことがあった、という話をしてあげると興味津々!元気づけるのに効果的でした。
大人でも、順風満帆な人生の話より、苦労して夢をかなえた人の話を聞くと励まされますよね。
子どもも「自分だけじゃない」と思えて、未来への希望が持てるのではないでしょうか。
長い人生、まだまだこれから!
山を登るときにいろんなルートがあるように、夢に向かって進んでいく人生にも、いろんな道があると柔軟に考えれば、不合格だって、これから重ねていくたくさんの経験の中の、1つの経験に過ぎませんよね。
もし親自信が、何か失敗したけれどがんばって成功した体験があれば、話してあげると喜んで聞きたがりますよ~ただの失敗談でも、励ます効果は十分です!
子どもにとって、親の失敗談は大好物⁉いつまでも忘れてくれないのには閉口していますが(笑)
「中学受験をしてよかった?」子どもの感想は?
その後、親として一番心配だったのは、中学受験を後悔していないか?ということでした。
塾に長い時間通ったり、大好きだった習い事を中断したり、負担が大きかったのに、たくさんの不合格の経験をして、試験期間中泣いていた姿が忘れられなかったからです。
皆さんも、親から見たら失敗のトラウマ体験になっていないかと気になる出来事を、子どもが実際にどう感じているかは気になりますよね?
何年も経った頃、少しドキドキしながら、中学受験したことをどう思っているのかを聞いてみました。
答えは…「してよかったよ。あの頃勉強したことは結構覚えていて役に立っているし、学校も楽しいし。」
少なくとも、中学受験が受験のトラウマのようになっている様子はなく、肯定的に受け止めてくれていることにホッとしました。
学校が合う合わない、楽しいか楽しくないかは、直接受験には関係のないことですが、学校に対する否定的な感情もないことで、さらにホッ。
こんなとき、もし否定的な答えが返ってきたときには、まだ幼い小学生のときに受験までがんばれたことはすごいこと、誇らしいことだと、改めてほめて励ましてあげたいです。
ざっくばらんに思いや意見を交換して、不合格は失敗じゃないと、子どもの中の否定的な思いを払拭して、視野を広げてあげられる機会にできたらいいんじゃないかと思います。
まとめ
中学受験で、不合格の結果にショックを受けたときの、親のおすすめの対応の仕方をまとめてみました。
・結果は、ご縁と割り切る
・受験する学校をほめる
・がんばったことを丸ごと肯定する
親から見れば、あんまりがんばっていないと思うことがあっても、受験まで続けられたことがすごい!ことだと思います。
子どもにとっては、親が認めてくれることが自己肯定感につながると思いますので、がんばったことをぜひ喜んで応援してあげてくださいね。
我が子も、思い通りに行かないことがあっても、前向きにとらえて乗り越えていく力がついたのか⁉、その後も上手くいかないことを何度も経験しながら、たくましくがんばっていますよ。